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アップルを創った怪物―もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝

2009年07月28日

単純に、これはとても面白い本。

アップル創業者、スティーブ・ジョブズは企画屋さんなわけだけれども、apple I,II という創業当時のパーソナルコンピューターを実際に作った技術屋さんがこのウォズ。

子供のころから、抵抗やら、半導体やら、電子機器をおもちゃにして成長して、数十年にわたる、さまざまな技術の習得の結果として、アップルコンピュータが作られる。

彼の成長と時代の流れ、さまざまな個性を持った人々との関わり、それらの複雑な要素が重なり合って、ぽこっと、奇跡的に、1つの歴史に残るものが生まれる。
その過程が、当事者ならではの、とても具体的で、実感やら共感やらを持てる話として語られてゆく。
話の内容は、アップルや、技術的な話に限られているわけではなくて、多岐にわたる思い出話をアルバムにまとめたような体裁。
自分のことを勝手に間違って評論されるのが嫌で自分で自分のことを語ることにしたらしく、正直に、素直に彼自身のことが説明されている。

成功の後、の話も面白い。
会社が急にでかくなるとどうなるのか。
沢山の金はどう使うのか。
人間関係はどうなってゆくのか。
こんな話をしていても、彼の語り口は、どろどろしていたり、いやみだったりしないので、読後感も良いです。

読んでみるといいと思う。