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未来のモノのデザイン

2009年04月02日

エモーショナルデザインで、情動に作用するデザインの重要性について書いていた著者が、インタラクションデザイン論についても、情動に焦点を当てて論じている。
情動というのは、好き、嫌い、楽しい、面白い、など、理屈による判断ではなくて、直に感情を動かす要素、という感じ。
インタラクションデザインで情動について考えると、機械に性格を与えるというか、性格を演出する、というようなことになる。
繰り返し出てくるメタファーは、乗馬。
乗り手に返してくる馬の反応によって、乗り手は馬の性格を自分の中にイメージしながら、馬を操縦する。
それによって、馬に任せる部分、人間が注意してコントロールする部分の分担が出来て、両者の機能がお互いを補完し合って、ベストな状態が生まれる。
実際に、自動車では、危険な状態などを伝えるのに、ハンドルを振動させたり、座席の角度を変える、シートベルトをきつくするなどのインタラクションが開発されているらしい。
確かに、メッセージをディスプレイで表示するより、直感的に、あたかも車が意思を持っていて、状況を判断し、危険を知らせてくれていると感じる(錯覚する)ことが出来そう。

ノーマンは、6つのデザインルールを提示している。
・デザインルール1 豊かで複合的で自然なシグナルを与えること。
・デザインルール2 予測可能である。
・デザインルール3 良い概念モデルを与えること。
・デザインルール4 結果が理解可能であること。
・デザインルール5 煩わしくなく、連続的な気づきをもたらすこと。
・デザインルール6 自然なマッピングを活用して、インタラクションを理解しやすく有効なものにすること。

異なる理論的アプローチなのだけれど、アランクーパーのインタラクションデザインの極意などと内容がすごく似ている。