上の機構のホームページに関連ページがありました。
基本的にはモバイル放送向けコンテンツの話なのですが、インターネットではなくて、デジタルラジオでswf(Flashコンテンツのファイル)を送信するという話でした。
デジタルラジオというのは、テレビの7chの部分の帯域を8分割して利用するラジオ放送のことで、そのうちの1つ(ワンセグ)を使うことを想定しているとのことです。
デジタルラジオ放送として、東京タワーから900kbpsぐらいで送信が可能ということです。
ラジオと言っても、デジタルデータを送信するということに着目すれば、送信するのは何も音声でなければならないことはまったくないので、基本的には何でも送信できる。
送信は問題ないが、送信データの規格を決めないと、受信側の機器の開発ができないので、最適な規格を模索した結果、flashにしようということになったそうです。
デジタル放送で現在使われている規格にはBMLがあるのですが、XHTMLを拡張したようなテキストベースの形式なので、使い易いインターフェイスを作成するためにJavaScriptなどを利用することなどもできるのですが、データ量が増えてしまう点などが問題視されflashになったということです。(flashはバイナリデータzip圧縮)
受信機器として、ワンセグを受信できるあらゆる端末を想定していて、その場合、クライアント側で、状況に応じたアプリケーションを起動できる必要が出てくるので、コンパクトで、スクリプトが実行できる点が重要になるようです。
端末は、ラジオだけでなく、カーナビ、ケータイ、PDA、パソコン、などを想定しているようです。
要は、どんな端末でも、どんな場所でも、受信・再生させたいようです。
また、flashコンテンツは製作者が多いので、規格がより速く浸透してくれるのでは、という期待があるようです。
会場では試作の受信器が動作しているところのビデオを見せてくれました。
受信機はモデムぐらいの小箱にまとめられていて、USBかなにかでPCにつないでいました。
PCから見た場合、ラジオは外部ストレージのように見える感じだという話でした。
ラジオ局から状態変更のメッセージが届くので、それに応じて表示を更新する感じのようです。
送信側のデータを作成するときも、フラッシュだとテンプレートに更新データをいれるだけなので楽らしいです。(グラフィカルなツールがある分、楽ということか?)
FLVも使えるし、テストではほとんど通常のブラウザと同じ表示が可能とのことでした。
開発した仕様は、Flash For Broadcast という名前だそうです。
上のページになるほど、きれいなインターフェイスだなーという写真があります。
SDカードにWiFi機能を実装したものなども出てきているので、将来的にはそういう感じで、モバイル端末にカードを突っ込んだらデジタルラジオがどこでも使えるような環境になるかも知れない、という話でした。
ユビキタス特区での実証実験の申し込みもしているということです。
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